先週土曜日の天声人語に、蝶の古名は”かわひらこ”という
事が載っていた。
春の訪れを。。。と
”かわひ(飛)らこ”・・・”ひ”を"飛”の変体仮名に
photo by hirotons & Calligraphy by saiyu
変体仮名(へんたいがな)とは。。。
を説明する前に。。。
「漢字」は中国から日本へ伝えられたものですが、
「かな」は日本独自の文字です。
まず飛鳥・奈良時代に、漢字から「万葉仮名」がつくられました。
さらに時代を経て、万葉仮名の草書体である「草仮名」がつくられ、
平安時代の中期ごろには、この「草仮名」をさらに簡略化した
「平仮名」がつくられました。
平安時代、漢字は上流階級の男子しか使えず、女性は漢字を習うことが
禁じられていましたが、その代わりに、女性が使える「平仮名」ができ
ました。
これが漢字からつくられた「万葉仮名」を男手と言うのに対して、
「平仮名」は女手とも言われるゆえんです。
さらに説明すると、「万葉仮名」は、下記のように一音一字です。
例)安と書いて"あ"とよみます。
以と書いて"い"とよみます。
万葉仮名で”あいうえお”と書きますと
”安以宇衣於”になります。
これに対して「平仮名」は、一音に複数の字をあてはめていました。。
その一音複数の字をまとめて、「変体仮名」といいます。
この「変体仮名」の文字の種類は300種あるようですが、実際に使用した文字は
100から200種のようです。
例)安 阿 悪 のどれもが「あ」と読みます。
以 伊 移 のどれもが「い」と読みます。
現在使われている「平仮名」の48字体は、明治33年に、一音一字の原則になり、
統一されました。
以上、書道ウンチク話でした。。。(^^ゞ